半角の公式の見方

 本日二度目の投稿です。暇なので。

 

 人から聞いた話ですが半角公式のへーって思った見方です。10年くらい知りませんでした。

 

 \cosの2倍角の公式

 \cos 2x = \cos^{2}x- \sin^{2}x

においてx=\dfrac{\alpha}{2}とすれば

 \cos^{2}\dfrac{\alpha}{2}-\sin^{2}\dfrac{\alpha}{2} = \cos \alpha

 一方で自明な式として

 \cos^{2}\dfrac{\alpha}{2}+\sin^{2}\dfrac{\alpha}{2} = 1

があります。上の2式を足したり引いたりして2で割ってやれば

\begin{aligned}\cos^{2}\dfrac{\alpha}{2}=\dfrac{1+\cos \alpha}{2}\\ \sin^{2}\dfrac{\alpha}{2}=\dfrac{1-\cos \alpha}{2} \end{aligned}

 半角の公式が導けました。

自然数の累乗和で遊ぶ

 塾で教えてたりすると些細なことに気づきかけたりするのでまとめるブログです。

 いきなりですが自然数の累乗和で遊びます。ちなみに遊んだ結果をブログにまとめるのではなく、ブログに書きながら遊んでいくスタイルです。すでに一行目に書いたことと矛盾してるじゃんとか言う人、嫌いではありません。半分メモだと思ってください、許して♡

 まず自然数k乗和を

 \displaystyle S_{k}(n)=1^{k} + 2^{k} + \cdots +n^{k} = \sum_{i=1}^{n} \,i^{k}

と書くことにします。積分とかすればS_{k}(n)が求まってくのは有名な話ですが今は遊ぶことがメインです、一旦それは忘れてください。このとき,

\begin{aligned} S_{k}(n) &= 1^{k} + 2^{k} + \cdots +n^{k}\\ &=n^{k} + (n-1)^{k} + \cdots +1^{k} \\ &= \sum_{i=1}^{n}(n+1-i)^{k} \\ &=\sum_{i=1}^{n}\sum_{j=0}^{k}\binom{k}{j}(n+1)^{j}(-i)^{k-j} \\&= \sum_{i=1}^{n}\left((-i)^{k} + \sum_{j=1}^{k}\binom{k}{j}(n+1)^{j}(-i)^{k-j}\right)\\ &= (-1)^{k}S_{k}(n) + \sum_{i=1}^{n}\sum_{j=1}^{k}\binom{k}{j}(n+1)^{j}(-i)^{k-j}\\ &=(-1)^{k}S_{k}(n) + \sum_{j=1}^{k}\sum_{i=1}^{n}\binom{k}{j}(n+1)^{j}(-i)^{k-j}\\ &=(-1)^{k}S_{k}(n) + \sum_{j=1}^{k}\left(\binom{k}{j}(n+1)^{j}\sum_{i=1}^{n}(-i)^{k-j}\right) \\ &=(-1)^{k}S_{k}(n) + \sum_{j=1}^{k}\binom{k}{j}(n+1)^{j}(-1)^{k-j}S_{k-j}(n)\end{aligned}

自明な式変形しかしていないと思います。特に,k=2m-1のときを考えれば,

\begin{aligned} S_{2m-1}(n)=\frac12 \sum_{j=1}^{2m-1}\binom{2m-1}{j}(n+1)^{j}(-1)^{2m-1-j}S_{2m-1-j}(n)\end{aligned}

これで(いつの間にか!?)\boldsymbol{S_{2m-1}(n)}\boldsymbol{n+1}の倍数であることが示されました。簡単な式変形でそれっぽい結論が得られたのはなかなか良い気分ですね。

 ちなみにk=2mの場合を考えると、

\begin{aligned} \sum_{j=1}^{2m}\binom{2m}{j}(n+1)^{j}(-1)^{2m-j}S_{2m-j}(n)=0\end{aligned}

で、j=1の場合を分けてあげれば、

\begin{aligned} 2m(n+1)S_{2m-1}(n)= \sum_{j=2}^{2m}\binom{2m}{j}(n+1)^{j}(-1)^{2m-j}S_{2m-j}(n)\end{aligned}

すなわち

\begin{aligned}S_{2m-1}(n) &= \frac{1}{2m}\sum_{j=2}^{2m}\binom{2m}{j}(n+1)^{j-1}(-1)^{2m-j}S_{2m-j}(n)\\ &= \frac{1}{2m}\sum_{j=1}^{2m-1}\binom{2m}{j+1}(n+1)^{j}(-1)^{2m-1-j}S_{2m-1-j}(n)\\ &=\sum_{j=1}^{2m-1} \frac{1}{j+1}\binom{2m-1}{j}(n+1)^{j}(-1)^{2m-1-j}S_{2m-1-j}(n)\end{aligned}

最後の式変形では二項係数の簡単な性質

\[\frac{1}{2m}\binom{2m}{j+1} =\frac{(2m-1)!}{(2m-j-1)!(j+1)!}= \frac{1}{j+1}\binom{2m-1}{j}\]

を使いました。新しく得られたS_{2m-1}(n)の表式を見ていてもう〜〜んという感じですね()

 

 とりあえず今までの結果を整理します。k=2m-1, 2mの場合を考えて以下の2式がわかりました。

\begin{aligned}S_{2m-1}(n)&=\frac12 \sum_{j=1}^{2m-1}\binom{2m-1}{j}(n+1)^{j}(-1)^{2m-1-j}S_{2m-1-j}(n)\\ S_{2m-1}(n)&=\sum_{j=1}^{2m-1} \frac{1}{j+1}\binom{2m-1}{j}(n+1)^{j}(-1)^{2m-1-j}S_{2m-1-j}(n)\end{aligned}

辺々引き算して、

\begin{aligned}\sum_{j=1}^{2m-1} \left(\frac{1}{2}-\frac{1}{j+1}\right)\binom{2m-1}{j}(n+1)^{j}(-1)^{2m-1-j}S_{2m-1-j}(n)=0\end{aligned}

\dfrac{1}{2}-\dfrac{1}{1+1}=0,\ (-1)^{2m-1-j}=(-1)^{j+1}\ に注意しながら両辺-(n+1)^2で割り算すれば

\begin{aligned}\sum_{j=2}^{2m-1} \left(\frac{1}{2}-\frac{1}{j+1}\right)\binom{2m-1}{j}(n+1)^{j-2}(-1)^{j}S_{2m-1-j}(n)=0\end{aligned}

で?って言われたら僕も困ります。遊んだ結果よくわからん式が出てきただけです。真面目な話をすると、\dfrac{1}{j+1}がいるので積分を考えると良さそう、とか思うのですがそれは遊びを超えるのでやめときます。(訳:もう寝たい)

 

ひとまず自明な式変形のみで \boldsymbol{S_{2m-1}(n)}\boldsymbol{n+1}の倍数であることが示せただけでも良しとしましょう。他に自明な式変形としては

\begin{aligned} S_{k}(n) &= 1^{k} + 2^{k} + \cdots +n^{k}\\ &= \{(n-1)^{k} + \cdots +1^{k}+0^{k}\} +n^{k} \\ &= \sum_{i=1}^{n}(n-i)^{k} + n^{k}\\ &=\sum_{i=1}^{n}\sum_{j=0}^{k}\binom{k}{j}n^{j}(-i)^{k-j} + n^{k} \end{aligned}

とかがありますが、これを使うと\boldsymbol{S_{2m-1}(n)}\boldsymbol{n}の倍数であることも示せると思います。

 

 いかがでしたか?累乗和をもっと知りたい!と思ったらぜひネットで調べてみてください!!!……………

 

 今度は三角関数の半角の公式の見方について書こうと思っています。これは遊びとかではなくへーって思った話です、お楽しみに。